平山栄一記録簿  想哲理越憂愁     

人生の様々な側面を表示します メール keitaisan@icloud.com 

⑤いい気になったらダメ 絞めおとされた体験・・・

これも若い頃の話。組手稽古が大好きでした。競って誰にでも向かっていったものです。勝ったり負けたりが当たり前ですが、けっこう勝てる場面も多かった様に思います。

 

師範と組手したとき、絶対遠慮せずやるぞ、と心に決め、得意の蹴りでバンバン攻めました。

 

あ、結構いいセン言ってるぞ、と思いながら、いい気になってどんどん攻め込んでいきます。見た目、結構私の方が圧倒しているような様子に。

 

師範は私より背丈は低いですが、豆タンクのようにどっしりしてます。組手の途中で、身体を捕捉されてしまいました。

 

師範は私の後ろに回り、胴着を使ったのか手でやったのか分かりませんが、クビ絞めに入られました。もうあっという間に息が止まり、参ったの合図のために、手で師範の身体をパンパンと叩きました。

 

でも・・・許してくれません。

 

あっという間に世界が暗くなり、真っ暗になりました。昔あったテレビで、(真空管テレビ? 古いですね)ヒューッと画面が閉じていって真ん中でポンと消えるような。

 

気がつくと、道場で仰向けに倒れてました。

 

見ていた人はぞっとしたそうです。師範は私を絞め落としたそうで、その時、私の舌がだらりと出ていたそうです。完全に失神。

 

絞め落とされたのはこれが初めての体験でした。柔道ではよくあるそうですが・・・

 

いい気になったらダメですね。師範には師範のプライドがあります。こんなムチャクチャやったら必ずやられます。別に恨みも何もありません。当たり前の反撃です。

 

とても良い師範で尊敬していました。今でも尊敬しています。稽古後の講話も素晴らしく、とても勉強になりました。もうご高齢だろうな。一度、ネットでお姿を見たことがあります。去年だったかな。良いお顔をしておられました。

 

私を絞め落とした時は鬼の形相だったでしょうけど・・・

 

懐かしい想い出です。今はどこにおられるのだろう? 台湾かもしれません。そんな風景でしたから。