平山栄一記録簿  想哲理越憂愁     

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子供のマスク・・・

近所に住んでいるご家族の子供たちですが、皆マスクを着けてません。親御さんと一緒に遊ぶ姿もよく見かけますが、親御さんもマスクを着けてません。いまどき珍しいことに、ご家族皆さんがノーマスクのようです。その子供たちがいる時にたまたま私も出会う時があります。私もむろんノーマスクです。お互いに顔が見えます。2019年と同じように、お互いに普通の face to face で話ができます。出会う度に私から手を振ってみるのですが、見事にどの子供もニコニコしながら手を振ってくれます。

 

こういったことは残念ながら、かなり珍しいこととなってしまいました。今でもごくごく小さい子供たちにまだまだマスクが着けられています。むろん主として親が着けさせる訳です。親もむろん着けています。家の中でどうかは分かりません。家の中でも着ける人もいるかもしれませんが、家の中では着けない人もいるでしょう。とは言え、外ではまずまだまだマスク姿・・・

 

ようやく屋外ではマスクを外す姿も少し増えましたが、どうやらマスクを外すことができない、という人が、大人でも子供でもたくさん見られるようです。

 

今日、たまたま帰宅するとき、自宅近くの、冒頭でお伝えしたご家族の関係の子供さんが一人で何か持って立ってます。見慣れない子供なので、親戚の子供が来てるのかもしれません。その子供に手を振った訳です。3才くらいでしょうか? 手を振り返してくれた後、うれしそうに何かオモチャのようなものを手に持ちながら、

 

「これ、パンダが見えるよ。」

 

というようなことを言いながらオモチャを手で私の方へ差し出しました。私はもう彼の場所から少し離れた所まで歩いていたので、子供の方を振り返り、

 

「ホントウ? すごいね!」

 

と答えると今度は、

 

「おうちどこ〜?」

 

と聞かれました。

 

「ええっとね、もうちょっとだけあっちの方だよ」

 

と言った後、私が歩きながら少しずつ離れていくのを見て、この子はさらに、

 

「バイバーイ」

 

と大きな声で挨拶してくれました。私も、バイバーイと大きな声で返し、改めて声をかけてくれた子供のいる所を振り返り、また手を振ってみました。すると、彼はずっと手を振り返してくれます。私が道路を歩いている間もずっと手を振ってくれます。玄関ドアを開けて入るまで、結局、この子はずっと私に手を振り続けていました。最後に、

 

「またね〜」

 

「またね〜」

 

・・・・・・・・

 

何だかほっとします。あったかい気持ちになります。でも、3年を超える期間、マスクを着け続けてきた子供たちのことを思いました。胸が痛みます。でも、この子はマスクを着けないでいられるんだ、良かった、と少しほっとする思いでした。そして、何とかして子供たちみんなからマスクを外させてあげたい、マスクを外せるようになってほしい、と少しつらい気持ちになりながら、心から願いました。