②戦場のピアニスト ニコニコ動画で
戦場のピアニストまでニコニコ動画で観ることができる、とは知りませんでした。
ナチスによるユダヤ人弾圧がテーマの一つになっています。2002年公開ですから、もう19年も前の映画ですね。初めて観たとき、大変な衝撃を受けました。私にとっては、亡父が受けた体験を映像で初めて理解することができたきっかけとなった映画です。映画の中で、意味も無くドイツ軍人によって主人公の父親が殴り倒されたり、意味も無く無作為にユダヤ人が殺されたりするシーンがありました。そのシーンは、私が亡父からほんの一部教えられた、戦争時の日本軍人による戦争行為の数々と酷似していました。父も道を歩いていたとき、いきなり日本軍人に殴り倒されたり、意味も無くライフル銃を突きつけられたり(引き金を引かれたら死んでましたね、つまり今の私だけでなく、妹達も甥も姪も誰も存在しないということになります。)、ということがあったそうです。話を聞いたとき、へぇ大変だったんだなぁ、と何も考えず普通に受け止めてたのですが、この映画で動く映像を観て初めて、父の体験はものすごくシュールかつありえないものだったんだ、ということが分かった次第です。
ただ、今の詐欺コロナパンデミックを体験してる中で、これはユダヤ人の復讐なのだろうか、という感覚もあります。ユダヤ人は、第二次大戦時、数え切れないほどの数の人達が殺害されました。その怨念は計り知れないものでしょう。コロナパンデミックで多くの人達が死んでます。意図的に殺されているという部分が、これもまた計り知れないほど大きいと感じています。非常に複雑な思いを感じます。
人間って、本当に罪だらけの存在。どこでメビウスの輪が途切れるのか想像もつきません。最後の最後まで復讐模様が続くのでしょうか。そうなれば、人類そのものの種としての存在も大変危ういものとなります。もはや先が見えません。
この映画では、敵にも味方にも良い部分悪い部分、崇高な部分邪悪な部分が複雑に入り交じっています。何が正義なのか悪なのか、混沌状況のようにも見えます。所詮、人間という生き物はある意味、救いがたいほど愚かな生を紡ぐしかない、そういった諦観を強いられるような気もします。あまり否定的なことばかり感じてしまうのも寂しいものですが、人間の業は中々掘り尽くせない所がありますね。