平山栄一記録簿  想哲理越憂愁     

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②チャイコフスキー 交響曲5番 アバド指揮

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1994年録音 ベルリンフィルハーモニー クラウディオ・アバド指揮のチャイコフスキー交響曲5番です。アバドのチャイコフスキー5番を探していて、たまたま見つけました。アバドが60才くらいのときの録音です。久しぶりにアバド指揮のこの曲を聴くことが出来、とても楽しい時間を過ごさせてもらいました。

 

この曲には思い入れがあります。高校生の頃、ピアノを一生懸命練習していた同級生がいました。かなり変わり者で、変人と言っても良いレベル。色んな行動があんまり尋常じゃ無い、と言っても悪いことをするとかじゃなく、どこかしら殆ど全部変わってるっていう意味です。逸話は沢山ありますが、書いても仕方無いので・・・もう消息も分からないし、生きてるかなぁ、生きてたら是非会いたいですけどね。一度、同窓会名簿でもめくってみようかな・・・

 

彼の影響で私もクラシック好きになりました。簡単に感化されるんですね、私。楽器は彼は無論ピアノ、私はギター。そう言えば、高校でギター同好会というのに入ってました。最初はサッカー部に少しだけ所属したのですが、あっさり止め、文系の同好会に変わりました。キーパーポジションにされそうになって何となく気に入らなくて・・・我が儘ですからね。

 

こんなことはどうでもいいですね。ついつい脱線します。

 

ベートーヴェンやモーツァルトも好きでしたが、私はチャイコフスキーの曲がお気に入りでした。特に交響曲5番に思い入れがあります。高校3年生の時に、偶然ライブ版のこの曲が流れ始めたことがあります。しめた、好きな曲だな、と思いながら聞いていました。それがもう、とんでもない名演奏。どんどん気持ちが舞い上がっていき、もう居ても立ってもいられない、本当にこれだけ気持ちを動かされた演奏は生まれて初めて、と言ってよいほどの経験でした。ステレオは持ってなくてラジオで聞いていただけですが、それでも演奏の素晴らしさはバシバシ伝わってきます。何だこれは! 今までのと曲想が丸で違います。比較的ゆっくりなんです。あちこちもたれるような感じ。矯めに矯められてる。なめらかに静かな情念の爆発が繰り返される。そして、一つ一つの音が光ってるんです。もうグァワーって私の心に気持ちにバシバシ入り込んできてくれるんです。いや、何と表現していいか分からない、ともかく興奮してしまいました。

 

部屋の中をグルグル歩き回りながら、丸で自分が指揮者になったような気持ちになり、いつの間にか腕を振り回し、アバドと一緒に指揮をしていましたよ、ホント。そのときのアバドの年齢は・・・37才! 私はそのとき17才! 20才上の大先輩ですが、音楽家としては乗りに乗り始めた時期だったと思います。

 

もう本当に本当にすごい演奏でした。今思い出しても胸が震えてくるほどにすばらしい演奏でした。むろん、このロンドン交響楽団との演奏が素晴らしかったのですが、何とかして私が高校3年の時のこの時のライブ版って無いものだろうか、と思って探してみました。すると、おそらくそれではないかと思われるものを何と!

 

見つけてしまいました。1970年録音、ロンドン交響楽団とアバドです。いや、本当にライブ版なのかな? 聞いてないので分かりません。私が高校生の時にラジオで聞いたものは、最後にものすごい拍手が起きて拍手が鳴り止まず、解説をしていた人も、これは史上稀に見る名演です、と興奮して言ってたことを覚えています。私も興奮してしまい、我に返るまでぼうーーーっとしてました。音楽ってすごいなぁ、としみじみ思ったヒトトキでした。

 

この時のライブ演奏版(だと思われるものですが)のジャケットはこれです。若々しいですね。

 

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ちなみに、クラウディオ・アバドは2014年に80才で亡くなってます。チャイコフスキーは1893年に53才で亡くなってます。(短命だったんですね)人間って必ず死ぬものですが、一体彼らの生命体は今、どこでどうしているのでしょう? また音楽関係の人生を送る生命体となっているのかな? かもしれませんね。モーツァルトなんか、何十人何百人の音楽家人生を転生し続けて、あれだけの天才として出現したのかも。ちっちゃいときから目隠ししてピアノ弾けてたりしてましたからね。いや、ひょっとしたらチャイコフスキーだった生命体は、アバドだった生命体に引き継がれていたのかな、と。勝手な思い過ごしです・・・

 

1320円、在庫なし、メーカーからの取り寄せってなってました。取りあえず、今は私はとても買えないので、図書館とかレンタルとかあっちこっちでじっくり探してみます。本当にあのときのライブ演奏だったのかどうかもまだ分からないし。

 

楽しみが一つ出来ました。