平山栄一記録簿  想哲理越憂愁     

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ウルトラマンになって空中を飛んだ話

子供たちと関わる仕事をしていました。小学校や中学校、高校に通っている児童、生徒たちの付き添いケアをする仕事です。学校から通ってきた子供たちの宿題を観たり、ちょっとした学習指導をしたり、そしてまた一緒に駆け回って遊んだり、というような流れです。

 

子供たちと寄り添い、様々に活動を共にするというのはとても楽しい仕事です。仕事というより楽しみの部分も大きいものがありました。とは言え、安全管理という面においては充分気をつけなければなりません。子供たちがケガをしないように見守る、気をつけるというのも当然の責務です。特に外出した時は、移動の際の車の運転、及び遊んでいるときのケガなどにとても気をつけなければなりません。

 

2年と半年ほど前のことです。子供たちと一緒に大きな公園に遊びに行きました。たくさんの遊具がある公園で、文字通り隅から隅まで思い切り走り回って楽しそうに遊びました。ところがその遊びの中で、一人の児童がケガをしてしまいました。遊具の上で転び、たまたま遊具の上に落ちていた尖った小石で、足の脛をかなり深く切ってしまったのです。出血はそれほど大したことなかったのですが、傷口がかなり深く、大変痛そうでした。痛みのため歩けない様子。

 

そこで、私が抱きかかえ、車を置いてある駐車場までその子供を連れていくことになりました。長い園内通路があり、そろそろ歩いて行きます。他の児童やスタッフも一緒に歩いてます。そこへ突然・・・

 

もう一人の児童が猛スピードで私の後ろから私の足下に突っ込んできたのです。ダラダラ坂の下り道です。ふざけながら私達があるいている所に走ってきたものの、止まることができず、子供を抱いて歩いている私に後ろからぶつかったワケです。

 

小学生といっても、25キロくらいの体重があります。抱いている児童も走ってきてぶつかった児童も25キロくらいの体重だと思われます。私が抱き抱えている児童については、私の左手で児童の首の後ろを、私の右手で両膝裏を下から支えもっているに過ぎません。そこへ、同じく25キロくらいの子供が突進しながら後ろからぶつかってきた訳です。

 

25キロの重量を持ち、25キロの固まりが後ろから勢いをつけてぶつかってくる・・・さすがに私の平衡バランスはあっさり崩れます。とっさに思いました。

 

あ、こりゃ危ない、倒れてしまう、え、でもオレは子供を前に抱いている、倒れて自分の手を使って自分の肘や膝を守る訳にいかない、前に抱いている子供を放り出す訳にいかない、どうすりゃいいんだ? もう身体は前のめりに崩れていってる、でも子供を手放せない・・・ええい、どうしようもない、とりあえず、前に抱いている子供を抱いたまま前に倒れて、自分の両肘と両膝で前方に着地するしかないぞ・・・

 

人間って、とっさにせよ、いろんなことを考えるものです。丸でスローモーションのように感じました。

 

結果的に、丸でウルトラマンの空中飛翔のように飛びました。両腕を前に伸ばしながら(子供を支えながら前に出すという形、道路のコンクリート面に両肘がぶつかる)、かつ、バランスの崩れた下半身は両膝の膝頭を、やはり道路のコンクリート面にぶつけながら、両肘両膝の4点着地、というより4点激突と相成りました。

 

すぐに抱いていた子供の様子を観ましたが、ほんの少し、確か左手の二の腕あたりを路面でかすった程度で済んだようです。私は両肘両膝の打撲。かなり強い打撲でした。左肘はけっこう出血してました。ジャージには穴があいてました。路面でこすれてしまったのでしょう。むろん、左肘以外の右肘、両膝もけっこうな擦り傷。

 

とりあえず、抱いていた子供も、後ろからぶつかった子供も、このトラブルでの大怪我はありませんでした。抱いていた子供の遊具でのケガも、その後、ほどなく全治しました。

 

私のケガは中々しつこく、特に左肘はゴルフボールくらいに腫れ上がり数ヶ月痛むことになります。仕方なく整骨院に行った所、これは治りにくいケガ、日にち薬しかないと言われました。言われた通り2年ほどたってほぼ全治という経過でした。

 

でも、嬉しいことがありました。一緒に歩いていた少し上級生の児童が様子を観ていたらしく、翌日、ふと思い出したように、

 

「センセイ(別に学校の先生ではありませんが、スタッフはそう呼ばれてましたね)はえらいよ、○○ギを離さなかったから」

 

子供を抱いたまま倒れたときに、その子供を手放さなかったということを褒めてくれたのです。う〜む、子供ってよく見ているもんだなぁ、と痛感しました。

 

「え? そんなこと言ってくれるのん? 嬉しいなぁ。ええとこあるやんけ、ありがとありがと」と言って感謝しましたね。その子もなんか照れくさそうに笑ってました。○○キ、ありがとね。

 

また久しぶりにこの仕事場に遊びに行ってみようと思います。皆どれだけ大きくなったかなぁ。

 

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